前編では、初診から抜歯までの体験を流れに沿って綴りましたが、後編では消毒・抜糸や痛みなどの症状、食事についてや費用など、項目別に記していきます。
前編はこちら⇒「大学病院での、横向き親知らず抜歯体験談・前編~初診から抜歯当日まで~」
消毒と抜糸
消毒と抜糸は、紹介元の歯医者でもOKということだったので、自宅近くの歯医者でお願いすることにしました。
消毒は翌日です。前夜の出血の精神的ダメージもあってか、身体がだるくてたまりません。
口は頑張っても指一本半ぐらいしか開きませんが、消毒には問題ありませんでした。
抜糸はそれから1週間後。地元の歯医者さん曰く、食べ物が詰まりにくい透明の細い糸で縫われていたそうですが、見えにくようで時間がかかっていました。
消毒も抜糸も、痛みは特になかったです。
親知らず抜歯後の症状について
痛み
前編で記した抜歯当夜ほどの激しい痛みは、それ以降ありませんでした。
痛み止めも飲んでいたので、ズキズキするような神経的な痛みはあまり気にならなかったのですが、切ったり縫ったりしたジクジクする生傷の痛みはどうしても仕方ありません。
縫っているので内側のほほが突っ張る感じがして、話したり食べたりの動きがとてもおっくうです。
そんな地味な痛みが10日ぐらい続きました。
腫れ
翌日から腫れはじめましたが、1週間ほどで気にならなくなりました。
腫れの程度は、ぱっと見すぐ分かるぐらい。ほっぺに何か入ってるような、片方だけしもぶくれ状態でした。その間はマスクで隠すか、髪でごまかすかという感じ。
熱を持っていますが、病院からもらった紙に「冷えピタ等での冷やし過ぎに注意」と書いてあったので、冷え症の自分の指先を当てていました。
口の中を鏡で見ると、ほほの内側が内出血で赤黒くなっていましたが、日ごとに範囲が小さくなっていきます。青あざにはなりませんでした。
出血
これがいちばん厄介でした。
当日夜に大出血し、翌朝は唇や歯が血で固まっててホラーでした…。毎日じわーっと血が出続け、ずっと血の味がします。唾液を飲み込むとどうしても少しほっぺが引っ張られるのか、刺激でまた吸い出されるような感じです。
2週間経っても、付近を綿棒で触ると茶色く血が滲んでいる状態で、完全に止まるまでは時間がかかりました。
その他気になった症状
翌日から数日、のどの痛みと頭痛がありました。
のどは抜歯した右側だけ、風邪をひいたときのようなイガイガする痛み。消毒の時に歯医者で聞いてみると、よくあることだそうです。
頭痛のことは聞かなかったけど、それも数日で治ったので大丈夫でした!
毎日地味に続く生傷の痛みや口の不自由さに、しばらくブルーな気分が続きます。
体にとってはなかなかのダメージでしょうから、仕方ないですね。無理せずゆっくりと過ごしました。
食事
柔らかいもの、好きなものを準備しておくと便利です。痛くてあまり食欲がなくても、好きなものなら気分も上がります。
私は玉子豆腐、豆腐、うどん、おかゆ、ウィダーインゼリー、おかゆのおかずとして佃煮海苔やなめたけ、ふりかけなどを用意していました。
あとは、好きだけどちょっぴり高くて普段はあまり買わないフルーツ入りヨーグルト。抜歯を頑張ったごほうびに、数種類用意して贅沢に食べました。
抜歯後初の食事は玉子豆腐。お皿に出し、さらにスプーンで細かく砕いて飲み物状にして食べます。
吸う動作もドライソケット(抜歯後の傷跡にできた血のかたまりが取れて骨が露出し、強い痛みがでてしまうのだそう)の原因となり良くないとのことなので、ウィダーインゼリーは吸うのではなく、手で押し出して口に流し込みました。
蒟蒻畑はスプーンで少量ずつ口に入れていましたが、けっこう噛むので、調子に乗って食べていたら出血してしまいました…。
抜歯後は洞穴みたいな穴がぽっかりと開いていたので、食べ物が詰まります。なるべく反対側で噛み、詰まった時は傷口に触れないよう注意しながら、先の細いものでそぉーっと取り出してました。でも危ないのでそのままにした方がいいという情報も見かけますよね。
治りかけてくると軽いぶくぶくうがいができるので、それで取れるようになりました。
歯磨き
傷口に触れないよう、親知らずの一本前の歯ぐらいまでブラッシングしていました。
強いうがいが出来ないので、最初の数日は歯磨き粉を使わず、水のみでブラッシング。うがいも口の筋肉を使わず、上半身を動かすことで口の中の水を移動させ、ダラダラッと吐き出す。
口の筋肉を動かさないうがいって、難しいです。単純なうがいひとつとっても、口の中をくまなく水を巡らせ、思ったところにピンポイントでスマートに吐き出すっていう動作って、実はとても複雑な動きをしているんだな、ということが分かり、変なとこに感動しました。
費用・処方薬
- 初診(問診、レントゲン) 2,340円
- 抜歯(問診、レントゲン、抜歯) 1,390円
- 薬代(アモキシシリンカプセル、ロキソプロフェンナトリウム錠 各9錠) 430円
- 消毒 160円
- 抜糸 160円
初診から抜歯まで通った日数は4日、合計費用4,050円でした。
(1~2は大学病院、3は薬局、4と5は地元の歯医者です。)
当日の対策・番外編
お化粧をしていると、洗顔の時にどうしてもしっかりと頬に触れたくなります。
患部への刺激をなるべく避けるため、当日のファンデーションはその部分は塗らないか、薄めにすると洗顔が楽です。
マスクをしていけば、すっぴん部分と腫れ(すぐには腫れませんが)を隠せるので安心です。
抜歯後、腫れてる期間の外出時にも活躍するので、マスクのストックがあると便利ですよ。
最後に~親知らず抜歯から半年経って~
今は痛みも腫れも違和感もなく、穴もほぼ埋まっていて食べ物が詰まることはありません。ただ1本手前の、虫歯治療中の歯がまだ調子悪いのが気掛かりですが。
親知らずの抜歯は、耐えられないほどではありませんが、痛みや出血が治るまでは地味にしんどかったです。
年齢も関係あるのでしょうか。個人差はあると思いますが、アラフォーの私は治りが遅かったです。
今回病院でお話を聞き、怖がりな方は思った以上にたくさんいて、そのために全身麻酔を使う方も少なからずいるんだということが分かりました。
抜歯ぐらいでこんなに怖がるなんて…と恥ずかしい気持ちもありましたが、先生のお話では珍しいことでは全くないそうで、いろんな提案をしてくださいました。
もちろん全身麻酔によるリスクもあるので、それらを含めてよく検討する必要があります。
私は実際には局部麻酔だけで抜歯しましたが、本当に無理な場合は、もっと楽にできる方法もあると知っただけでも安心しました。
抜いたことに関しては、良かった!!というスッキリした気持ちです。
もうしばらくは考えたくないですが、左下に潜む最後の1本もいつかは抜く日が来るかもしれません。(抜きました⇒『グッバイ・ラスト親知らず』)
これから抜く方は不安な気持ちでいっぱいかと思いますが、遠慮せず先生に色々聞いてみましょう。
こちらの気持ちを汲んで、なるべく怖くないように対応してもらえるかもしれません。
無事に抜歯が終わって、晴れ晴れした気分になる日が早く訪れますように!!