右下奥歯の痛みを感じて歯医者に行くと、親知らずとその手前の歯が虫歯になっていて、これを機に抜くことになりました。
横向きに生えた私の親知らずは、ほとんど歯肉に埋まっていて、歯茎を切ったり骨を削ったりと、聞くだけでも恐ろしい方法で抜くとのこと。そのため、大学病院への紹介状を書いてもらいました。
怖がりな私の抜歯体験談と対策、抜歯後の痛みや腫れ、食事、費用などを前・後編に分けて記録しています。
痛みに強いし不安感もないよ!という方には不要な情報もあるかもしれませんが、ちょっと長いレポートなので、ご興味があるところだけかいつまんでご覧ください。
大学病院の初診
レントゲンと説明、質問
初診では顎全体のレントゲンを撮り、それを見ながら説明を受けます。歯と神経の近さもチェックし、問題ないだろうということでした。
過去、上の親知らずを抜いたときに、頭に響くメリメリッという音と、血みどろの歯を見せられて貧血気味になってしまったことがあり、とにかく怖くて不安だったので、気になることは初診の時に質問しておきました。
- 以前、顎関節症と言われたこともあり、長時間口を開けっぱなしでいられるかが心配
自力で口を開けておかなくてもいいように、噛んで口を開けておく器具があるので大丈夫、とのことでした。
- 恐怖&不安が強い場合、安定剤を飲んでもいいか?
以前、頓服として婦人科で処方された安定剤ですが、まだ1度も飲んだことがなく、麻酔との併用も気になったので、抜歯当日、あまりにも怖かったらそれを飲んでもいいか聞いてみると、それもOKとのこと。
そして「キーンという音は大丈夫ですか?もし本当に怖ければ、麻酔で眠ったような状態で受けることも出来ますよ。そのためには問診、血液検査、心電図(確かそう言っていた)のために抜歯日までに2回来てもらうので、ちょっと手間になりますが…」と教えてくれました。
自宅から遠いので何度も通うのは確かに手間だし、なんとか頑張れるかなと思ったので普通に抜歯することにしましたが、そういった方法もあると知れただけでも少し気持ちが軽くなります。
以前、抜いた後の血みどろの歯を見て具合が悪くなったことがあると伝えると、「見せないように言っておきますね」とのことでした。優しい…。
さらに抜歯や同意書についての説明を聞き、次の予約を取ります。
抜歯日の予約が初診の3か月後!
初診が10月だったので、年末年始にかけて混んでいたのでしょうか。
抜歯日は3か月後の1月になりました。
一応、「それまでに何かあったら元の歯医者かこちらに連絡ください」と言っていたので、痛みがひどい場合には相談にのってもらえるのかもしれませんね。
当日体調不良などでキャンセルした場合は、さらに1か月後になると言われました。混み具合は時期や病院にもよるとは思いますが、体調管理にも注意です!
抜歯当日
不安でいっぱい
緊張で腹痛になりながら病院に向かいました。安定剤の服用は初めてなので、それも多少心配でしたが、やはり恐怖心があるので予約時間の30分前に飲んでおきました。(ちなみに、安定剤の使用をおすすめしているわけではなく、安定剤も使える場合もある、ということを記したかっただけです。もしお薬を処方されている場合は、事前に担当の先生に相談してみてくださいね。)
前回のレントゲンは顎全体の写真でしたが、当日は親知らず付近のみのレントゲンを撮ってから抜歯開始です。
当日の恐怖対策は、YouTubeで大好きなお笑いを聞いてリラックスする、という単純な方法。
事前に先生に「怖いので片耳だけイヤホンしていてもいいですか?」と承諾を得て、抜歯中もお笑いを聞いていました。途中で話しかけられたときに対応できるよう、片耳だけ、がポイント。
始める前に「もし途中でほんとに怖くなったら、静脈から注射してボーっとしたような感じでもできますから、言ってくださいね。」と言われてさらに安心しました。そして抜歯中もこまめに声をかけてくださいました。
抜歯開始
部分麻酔の注射の前に、塗るタイプの麻酔薬を綿棒で親知らず付近に塗布→5分ほど放置。その後数か所、注射で麻酔→また放置。
私は歯の麻酔の痛みは慣れている方なのですが、歯茎だけでなくほほの内側の柔らかい部分に刺される時があり、それがけっこうな痛さで、小さく呻いてしまいました。
そして抜歯開始。麻酔のおかげで何をされているのか分かりません。目にはタオルが掛けられています。片耳からはお笑いが、もう片耳からは作業音が。
歯茎を切った後、「歯を削る音がしますね」と声を掛けられ、キュインキュインという音が鳴り始めます。
と同時にイヤホンの音はかき消されてしまいましたが、そんな状況もなんだか笑えるほどの気持ちの余裕がありました。
途中、口を開けておくために噛んでいた器具で顎が疲れてしまい、言おうかなぁと思いましたが、悩んでいるうちに「はい、もう抜けましたからね」との声が。
えっ?もう?昔、上の親知らずのときはメリメリッて音たてながら男の先生が力づくで抜いたのに?
そして「これから縫います」と、プツップツッと引っ張られるような感覚があり、ガーゼを強く噛むように言われて5分後、血が止まったかを確認され、終了。
麻酔を始めてから全部で30分かからなかったと思います。
後から血を拭ってきれいにした歯を見せてくれたのですが、私の親知らずの形は、根っこが弾丸の先っぽのようにつるっとした丸っこい形でした。倒れて生えている歯の上部を横にカットし、奥の根っこの方からコンコンとたたいて抜いたそうです。
楽だったからいいけど、そんなもんなの?…とちょっと拍子抜け。
思ったよりもかなり早く、スムーズに終わりました。もちろん麻酔のおかげで抜歯中の痛みは全くありません。
抜歯終了、注意事項説明
その後、注意事項や説明を受けます。
- 当日は、傷口への歯ブラシや、ぶくぶくうがいをしない
- 麻酔が効いてるから、熱いもの冷たいものを食べるときは気を付ける
- 出された抗生剤はすべて飲み切り、痛くなったら痛み止めを飲むこと
- 腫れは当日よりも翌日以降から出てくる場合が多い
- 人により青あざのようになる場合もあるが、それらは必ず良くなるので安心してくださいとのこと
- また、まれにしびれが残る方もいて、中には1年以上かかる人もいるがほとんどの場合は大丈夫
など、心配なことや強い痛みが出た場合は連絡くださいとの説明も受けました。
他にも
- 当日は激しい運動、歯磨き粉の使用を避け、入浴はシャワー程度にする
- アルコールは痛み、出血、腫れの原因になるので2~3日は控える
- 喫煙は傷の治りを悪くする原因となるので抜糸するまでは控える
- 冷えピタ等での冷やし過ぎを避け、痛みや熱っぽい場合は冷たいタオルなどで冷やす
などが、もらった注意事項の紙に書いてありました。
初診の時の先生と抜歯をしてくれた先生は別の方でしたが、どちらも20~30代ぐらいの女性で、とても親切で丁寧な先生たちでした。細やかな気遣いをしていただき、安心して受けることができました。感謝です!
抜歯後うがいをすると、水が薄茶色になる程度の出血がありましたが、その時は麻酔の違和感のほかは痛みも感じないし腫れてもいません。やっと不安から解放されて気分は晴れ晴れ。帰りに薬局で薬をもらって帰宅しました。
抜歯後当日夜の事件
激痛&大出血!!!
夜、シャワーの後に少しだけ温まろうと湯船に浸かり、軽くうがいをするとけっこう色づいた薄茶色の水が出ました。
血の味がすごいので慌ててお風呂から出て、病院でもらったガーゼで止血。
でも血が止まらず、唾液を吐いても吐いても口の中が血だらけに。しかもゼリー状にプルンプルンに固まっていて、指でちぎらないと取れません。吐血したかのように洗面台が真っ赤っ赤。そして顎の一部が、ピンポイントでハンマーで殴られてるかのようにガンガン痛み続けます。
痛みと出血でパニックになりながらも、傷口は痛くて強く噛めないので、脱脂綿を当てて指で押さえていました。
10分間隔ぐらいに唾液を吐き出すこと1時間半・・。夜中になり疲れ果て、痛みも少し落ち着いてきたので、無理やり寝ました。
翌日起きると、あふれ出すような出血ではありませんでしたが、ずっと血の味がしていました。
痛みと出血の考察
湯船に浸かっていたのはほんの数分ですが、それも原因のひとつかもしれません。冬は寒くてちょっと辛いですが、シャワーだけにしておいた方が良いかも。
もう1点、気を付けてはいましたが、洗顔の時はそーっと触れるだけでもほっぺが痛かったので、その刺激の可能性も考えられます。
そしてゼリー状に固まる血の謎ですが、抜歯の後の説明で「血を固める薬を詰めてありますので」と言われたことを思い出しました。血とともに薬が流れ出し、口の中でどんどん固まっていったのかもしれません。
1時間半も口の中からぷるぷるゼリー状の血があふれ出してくる現象は、本当にツラくて怖かったです。少しの量であんなにも固まり続ける薬の効果ってすごいですね。
長くなったので、抜歯後の痛みや腫れ、食事、費用などについては次の記事へ続きます!
こちらからどうぞ↓↓↓
「大学病院での、横向き親知らず抜歯体験談・後編~抜歯翌日から回復までのまとめ~」
(これから3年後、最後の親知らず抜歯体験では止血に成功しました!!⇒『グッバイ・ラスト親知らず』)